ビットコインはデジタル・ゴールドになりうるか?
ビットコインにとって2024年は1月にスポットETFの承認,4月に半減期とポジティブなイベントが続く.僕は0.2BTCしか持っていない身ではあるが,SBIVCトレードでいろんなアルトコインを集めて楽しんでいる.株式市場が閉まる週末は特にシバイヌコインなどいろんなコインたちとたわむれている.
- 暗号資産と株式の連動性が薄れてきている.
- 暗号資産特にビットコインのボラティリティが落ち着いてきた.
Yahoo FinanceからS&P500連動ETFのSPYとビットコインBTC-USDの週次データを2014年9月から2024年1月まで488週分とってきた.この間ビットコインには2016年7月と2020年5月の2度半減期があった(図1の赤線).いずれの半減期も右肩上がりで通過していることがわかる.今回も期待大である.
図1:BTCの対数プロットと収益率
上記の1と2を確かめるために,DCC-GARCHモデルを推定する.DCC-GARCHについてはこちらの記事をご覧ください.推定された時変的な相関は図2のようになった.確かに直近で相関が下落傾向であるようにみえ,0.2を下回ってきた.2022年の利上げ期に上がった相関が戻ってきただけという見方もできるが,このまま相関の下落傾向が続けば正真正銘のデジタル・ゴールドとしての地位を確立してもおかしくない.もっとも株の暴落時に一緒に落っこちて相関が高くなっているようなら台無しであるが...
図2:SPYとBTCの相関(青)とSPYとGLDの相関(黄)
ビットコインがデジタル・ゴールドたりうるために,価格の安定性も欠かせない.図3にSPYとBTCとGLDの推定されたボラティリティを示した.BTCのボラティリティは直近で下落傾向を観測できるが,株式やゴールドとはそもそもの水準が大きく異なる.BTC自身のボラティリティの大きさゆえ,株式との相関が小さいとはいえ,ポートフォリオ全体のボラティリティを抑える役割は期待できない.
図3:SPY(黒)とBTC(青)とGLD(黄)のボラティリティ
結論としては,ビットコインは株式との相関という意味ではいい感じになってきたが,ボラティリティが下がってきたとはいえ,まだまだ大きい.よってゴールドのようなポートフォリオを安定させる役割を果たすのは難しく,依然として大きなリターンを狙うためのものである.株式とは異なるタイミングで大きなリターンをあげる可能性があり,持っていれば楽しめるだろう.
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